オリコンが発表した2005年オリコン年間シングルランキングの集計データ(集計期間:2004年12月6日付〜2005年11月28日付)を精査すると、CDバブルが落ち着きを見せていた市場環境の中で、突出した熱量を持った楽曲が驚異的なセールスを記録していた事実が浮き彫りになります。
その筆頭が、11月2日発売という極めて遅いリリースでありながら、わずか数週で年間1位の座を奪取した修二と彰の『青春アミーゴ』でした。KAT-TUNの亀梨和也とNEWSの山下智久が、大ヒットドラマ『野ブタ。をプロデュース』の役名名義で結成したスペシャルユニットによる本作は、80年代歌謡曲を想起させる哀愁を帯びたメロディとキャッチーな振り付けが老若男女に浸透。累計売上は162万枚以上に達し、同年のシングル市場で唯一のミリオンセラー(オリコン集計年度内基準)を達成しました。
一方、オリコン年間2位に輝いたのがケツメイシの『さくら』です。2005年2月にリリースされた本作は、ドラマ仕立てのプロモーションビデオ(萩原聖人と鈴木えみが出演)がCS放送や情報番組でヘビーローテーションされ、ノンタイアップながら累計96万枚(翌年以降を含め累計ミリオン達成)を売り上げました。ヒップホップとJ-POPを高次元で融合させた切ないリリックは、桜ソングの絶対的な定番として後世に語り継がれることになります。
当時のシングルCD市場は、1990年代後半のミリオンセラー乱発期と比較して総売上枚数が低下傾向にありました。しかし、2005年ミリオンセラー作品となった『青春アミーゴ』やケツメイシ『さくら』の存在は、真に国民の琴線に触れた楽曲はメディアの垣根を越えてフィジカルでも売れ続けるという事実を力強く証明しました。