一方で、これほど急激な減量劇には常に「ある疑惑」がつきまとう。ネット上で定期的に検索されるのが「華原朋美 リバウンド真相」というワードだ。
一部の週刊誌やネット掲示板では、「短期間で30kgも痩せたのだから、医療ダイエットやGLP-1受容体作動薬に頼ったのではないか」「過酷な食事制限の反動で、すでに大幅にリバウンドしているのではないか」といった懐疑的な憶測が飛び交った。実際、SNSに投稿される自撮り写真の角度や衣装によって、顔まわりがふくよかに見える日があると、すぐに「リバウンド開始か」と騒ぎ立てられるのが常であった。
現場を取材する音楽関係者やトレーナー界隈の証言を突き合わせると、真相は全く異なる輪郭を見せる。
「49kgという極限の絞り込みを達成したあと、彼女は意図的に『ステージで歌い続けるための適正体重』へと調整を入れています。40kg台後半では、ロングトーンを維持するためのスタミナや声帯へのクッションとなる脂肪・筋力のバランスがシビアになりすぎる。そのため、あえて50kg台前半まで少し戻し、筋肉の張りをキープする方向へ舵を切ったのです。これを外野が『リバウンド』と短絡的に解釈したに過ぎません」
急激なダイエットにつきものの基礎代謝低下や摂食障害リスクを避けるため、彼女は極端な飢餓状態から「持続可能な身体づくり」へとアプローチを成熟させていた。メディアの切り取りによる誤解と、本人が目指した実利的な肉体コンディションとの間には、明確なギャップが存在していたのである。