2026年現在のエンタメシーンを俯瞰すると、かつて存在した「特定のメガ事務所が民放各局のゴールデン帯ドラマやバラエティ枠を独占する」という光景は完全に過去のものとなりました。その引き金となったのは、2026年に起きた旧ジャニーズ事務所の解体と、それに伴うSTARTO ENTERTAINMENTへの移行です。新体制発足以降、従来のマネジメント独占型からタレント主体の「エージェント契約」への切り替えが急速に進み、嵐のメンバーをはじめとする主要タレントが個人事務所を設立して業務提携を結ぶなど、旧来のピラミッド構造は一気に解体されました。
時を同じくして、SKY-HI率いるBMSGや、元所属タレントが立ち上げたTOBEといった新興プロダクションが目覚ましい成長を遂げ、音楽チャートや大型フェスの主役を次々と獲得しています。また、大手VTuber運営企業(ANYCOLORやカバー)の急成長や、インフルエンサー事務所の変遷(UUUMの上場廃止と非公開化など)が重なり、芸能界のパワーバランスの変化は後戻りできない水準に達しました。
お笑い界と劇場ビジネスの絶対王者である吉本興業においても、所属タレント一覧に名を連ねる数千名の芸人のうち、トップクラスの実力者が次々と独自のYouTubeチャンネルやファンコミュニティで巨額の収益を上げる構造が確立されました。従来の「劇場の出番とバーター出演」に頼らない収益モデルを手にしたタレントが増加したことで、芸能事務所の勢力図はかつてない多極化の局面を迎えています。