タブレット端末と高性能ペイントソフトの普及は、ファンアートの制作環境を根本から塗り替えた。イラスト投稿サイトpixivには日々膨大な作品が投稿され、水彩風、アニメ塗り、厚塗り、レトロゲーム調ドット絵など、多彩なスタイルが競い合っている。デジタルイラストレーションの技術進化によって、アマチュアクリエイターであってもスタジオ制作に匹敵するクオリティを画面上で実現できるようになった。
YouTubeをはじめとする動画共有サービスでは、タイムラプスを用いた作画メイキングやプロによる添削動画が数百万回単位で再生されている。制作プロセスの可視化と共有がコミュニティ全体の描画スキルを急速に底上げし、それがまた新たな描き手を呼び込むという幸福な創作サイクルが完成しているのだ。ピカチュウは今や、デジタルアートを志す人々にとって最高の実践的キャンバスとなっている。