財務省が公表する最新の試算データは、冷酷な現実を突きつけている。国民所得に占める税金と社会保険料の合計割合を示すこの指標は、過去最高水準近傍での推移を続けており、家計の購買力を確実に奪い去っている。具体的には、所得税や法人税などの「租税負担率」と、医療・介護・年金に充てられる「社会保障負担率」の双方が、現役世代の肩に重くのしかかる。
ネット空間で幾度となくトレンド入りする「五公五民」という言葉。かつて封建社会で収穫の半分を年貢として納めた過酷な収奪になぞらえた表現だが、あながち単なる誇張とも言い切れない。稼いだ所得の約半分が公的な負担として吸い上げられる社会構造が、もはやフィクションではなく日常の現実になりつつあるからだ。昇給の喜びは、翌年届く住民税の決定通知書や社会保険料の改定通知によって一瞬で吹き飛ぶ。手取りが増えない最大の元凶がここにある。