この政治スキャンダルがこれほどまでに大きな関心を集めた最大の理由は、生活に直結する政策への影響だった。当時、国民民主党が強力に推し進めていたのが、所得税が生じる年収基準を引き上げる「103万円の壁」の撤廃・見直し協議である。
自公連立与党に対して政策合意を迫る優位な立場にあった玉木氏だったが、私生活のスキャンダルによって政治的打撃を受けたことは否めない。与党幹部からは「政策協議を有利に進めるためのカードにされるのではないか」との疑念や牽制の声が漏れ、減税の財源論や引き上げ幅を巡る攻防は一気に緊迫度を増した。プライベートの過ちが、国民全体の可処分所得を左右する税制改革の行方を大きく揺さぶる形となったのだ。