国や自治体による法的包囲網も一段と強まりを見せる。厚生労働省が推し進める受動喫煙防止策は、改正健康増進法の施行を経て社会の意識を根本から塗り替えた。同法は主に公的施設や飲食店での禁煙を規定したものだが、住宅地やプライベートな空間であっても「他人に望まない受動喫煙を強いてはならない」という道義的・法的精神は確実に広がっている。
住宅政策を担う国土交通省や、全国の管理組合を傘下に持つ全国マンション管理組合連合会の働きかけを受け、現在のマンション管理業界では標準管理規約の改定が標準化。「バルコニー等における火気使用および喫煙の厳格禁止」を明確に条文へ盛り込むマンションが主流となった。規約に違反した場合は是正勧告にとどまらず、悪質なケースでは差し止め請求や契約解除へ至るリスクすら存在する。