制度の特性を正確に理解するには、国政で採用されている「議院内閣制」や、アメリカなどの「大統領制」と並べて比較するのが最も明快です。
国政の議院内閣制では、有権者は国会議員のみを選びます。行政のトップである内閣総理大臣は、国会議員の中から指名されるため、行政府と立法府の多数派は基本的に一致します(一体化・融合型)。与党が過半数を握っていれば、政府提出法案は迅速に成立しやすい反面、国会による内閣への監視機能が甘くなりやすい側面を持ちます。
これに対し、地方自治の二元代表制は、アメリカの大統領制に酷似した強力な権力分立型のモデルです。ただし、大統領制における米議会には大統領不信任決議権がなく、大統領にも議会解散権はありません。日本の地方自治法は、二元代表制をベースにしながらも、議院内閣制的な「不信任決議権」と「議会解散権」を相互の最終兵器として組み込んだ、極めて独特かつ緊張感の高いハイブリッド構造を採用しています。