森林火災や交通事故、生息地の分断により、現地オーストラリアではウォンバットの保護活動が精力的に続けられています。現地の野生動物レスキューセンターでは、母親を亡くした赤ちゃんウォンバットが運び込まれるケースが後を絶ちません。
ここで保護スタッフたちが直面するのが、スキンシップと野生復帰のジレンマです。幼獣のメンタル崩壊を防ぐためには、手作りの布製ポーチに入れ、抱っこをして温もりを与えるケアが不可欠です。しかし、過剰に人間に慣れてしまうと野生に戻った際に天敵を警戒できなくなり、命を落とす危険が高まります。
現在の保護プログラムでは、成長に合わせて段階的に人間とのスキンシップを減らし、土を掘る訓練や自力での採食を促す「リハビリテーション」が徹底されています。愛情を注ぎつつも、最終的には自然へ帰すための厳しい訓練が日々行われています。