自分がどれほど全力を出していると感じていても、客観的な運動強度の指標が存在しなければ科学的な評価は成り立たない。運動強度を表す世界共通の単位が「METs(メッツ)」だ。安静時を1 METsとし、その何倍のエネルギーを消費するかを示す。厚生労働省が推進する「健康日本21」や最新の身体活動ガイドラインでは、3 METs以上を「身体活動」、その中でも6 METs以上を「激しい運動(高強度運動)」と厳密に定義している。
例えば、分速100メートルを超えるジョギング(約7 METs)やランニング、水泳のクロール、階段を急速に登る動作などがこれに該当する。さらに、世界保健機関(WHO)は成人の健康維持に向けて、中強度の運動なら週150分以上、激しい運動であれば週75分以上を推奨している。心拍数で換算する場合、最大心拍数(おおむね「220 - 年齢」で算出)の77%から93%に達する領域が、まさにこの高強度ゾーンにあたる。