衆議院の優越が存在するなら、「参議院はいらないのではないか?」と感じるかもしれません。しかし、参議院には衆議院の暴走を食い止める極めて重要な役割が与えられています。参議院が古くから「良識の府」や「再考の府」と呼ばれる所以はここにあります。
衆議院議員は常に「いつ解散選挙があるか分からない」というプレッシャーに晒されており、どうしても目先の選挙結果や短期的な世論の過熱に左右されがちです。ポピュリズム(大衆迎合)に流れて拙速な法案を通してしまいかねないリスクを常に抱えています。
そこでブレーキ役となるのが参議院です。参議院には解散がなく、6年という長期の任期が保障されているため、政局の喧騒から一歩距離を置き、10年後・20年後の日本の未来を見据えた大所高所の議論が可能です。衆議院で可決された法案の問題点をじっくり精査し、修正を迫る「チェック機能」こそが参議院の真骨頂です。