テレビのサイズ選定で最も基本的でありながら見落とされがちなのが、カタログスペック上の「画面サイズ」と「製品外寸」のギャップだ。アスペクト比16:9における75型(75インチ)の画面寸法は、横幅約166.0cm×高さ約93.4cm、対角線は約190.5cmに達する。一般的なシングルベッドのマットレス幅(約97cm)を縦にして横に寝かせた大きさに匹敵し、大人が両手をいっぱいに広げた幅よりも広い。
ここに狭額縁設計のベゼル(外枠)とスタンドが加わると、実際の設置外寸は横幅約167〜168cm、高さ約102〜106cm、奥行き約35〜40cmとなる。さらに本体重量は液晶モデルで約30〜38kg、有機ELや高輝度Mini LEDバックライトを搭載したハイエンド機では約40〜50kgに及ぶ。テレビ台の天板強度だけでなく、床面の耐荷重性まで考慮すべき重量級家電であることを認識しなければならない。
「65型と75型で迷っている」という相談は家電売り場で頻繁に交わされるが、数字上の「10インチ差」を甘く見てはならない。面積比で計算すると75型は65型よりも約33%も巨大化する。この1.33倍の広がりは、視界に入る情報量や部屋に与える威圧感のレベルを決定的に変化させる分岐点となる。