日本国内でも、数千円から手に入る郵送型の遺伝子検査キットが爆発的なブームとなっている。祖先のルーツや、将来の病気のリスク、さらには子供の才能まで判定すると謳う製品が溢れている。ここで消費者が陥りがちなのが、特定の「遺伝子」の有無だけで自分の未来が決まってしまうという誤解だ。
実際には、肥満や糖尿病などの生活習慣病は、単一の遺伝子だけで決まるものではない。無数の遺伝子と、それを取り巻くゲノム全体の環境、さらには日々の生活習慣が複雑に絡み合って発症する。検査結果はあくまで「傾向」を示すものであり、運命の宣告ではないことを認識すべきだ。