首の後ろのむくみ以外にも、超音波画像には複数の観察ポイントが存在する。例えば、妊娠初期から中期にかけての鼻骨の形成状況だ。ダウン症の胎児では鼻骨の形成が遅れる傾向が報告されており、描出の有無が観察対象となる。また、大腿骨や上腕骨といった長管骨の伸び具合、心臓内の逆流信号や静脈管の血流波形なども重要な指標だ。
これらの微細な特徴は「ソフトマーカー」と呼ばれる。ただし、ひとつの指標だけで判断を下すことはない。複数のマーカーを総合的に評価し、母体年齢などの条件と組み合わせることで計算精度を高めていく。個々の観察項目に過剰に反応するのではなく、全体像として解釈する視点が欠かせない。