初見の客が間違いなく言葉を失うのが、運ばれてくる料理のスケール感だ。「普通盛り」を注文したはずなのに、届くのは他店の特盛りサイズ。決して奇をてらったSNS映え狙いのデカ盛りではない。腹をすかせた学生やトラックドライバー、現場仕事の職人たちに「安くてうまいものを腹いっぱい食べてほしい」という、創業当時からの愚直なまでの思いがそのまま形になっているのだ。
厨房を覗けば、店主が全身の力を使って重い中華鍋を振り続けている。高火力で一気に仕上げられる料理の数々は、大盛りであっても大ざっぱな大衆味には決してならない。長年の勘と技術に裏打ちされた火入れの妙が、一皿一皿に凝縮されている。