かつてレジン(合成樹脂)塗床といえば、耐薬品性や耐荷重性が求められる化学工場や病院の厨房が主戦場だった。極めて実用的だが、どこか無骨で無機質な印象が強かったのも事実だ。状況が一変したのはここ数年のことである。
ミニマリズムの進化とともに、「ノイズのない空間デザイン」を求める建築家たちがレジンのシームレス性に着目。さらに、エポキシ樹脂やポリウレタン樹脂の技術革新により、ツヤを抑えた上質なマット仕上げや、微細な鉱物を混ぜ合わせたニュアンスカラーが可能になった。インテリアトレンドが「木目の温もり」から「静寂感のあるモダンテイスト」へシフトした波に、見事にはまった格好だ。