ふたりの出会いと馴れ初めは、まさに金原さんが『蛇にピアス』で文壇に彗星のごとく現れた2003年から2004年にかけての時期に遡ります。デビュー後の執筆活動や出版プロモーションを通じて知り合い、急速に距離を縮めました。
2005年秋、金原さんが22歳のときに結婚。当時、ピアスやタトゥーといったアングラカルチャーをリアルに描き、時代のアイコンとして過激な脚光を浴びていた彼女が、大手出版社の編集者と落ち着いた婚姻生活に入ったことは世間を驚かせました。
父である法政大学名誉教授で児童文学研究者・翻訳家の金原瑞人さんの家庭で育ち、幼少期から本に囲まれて育った彼女にとって、同じく言葉と書物を生業とするパートナーとの対話は、極めて居心地の良いものであったことが窺えます。