『ガキの使い』を語る上で絶対に外せないのが、年末特番『絶対に笑ってはいけないシリーズ』における蝶野正洋による強烈なビンタです。もはや大晦日の風物詩として定着したこのやり取りですが、「なぜ毎年方正だけがビンタされるのか?」という疑問を持つ方も少なくありません。
この名場面の原点は、2007年の『絶対に笑ってはいけない病院24時』でした。当初は方正だけをターゲットにする予定ではなく、蝶野氏が威圧的なドクター役として登場し、メンバー全員を脅かす演出のひとつに過ぎませんでした。しかし、蝶野氏の凄まじい威圧感に直面した方正の「怯え方」「見苦しい言い訳」「理不尽な冤罪を被せられたときの絶望顔」が異常な爆笑を巻き起こしたのです。
制作陣とダウンタウンは、このリアクションの爆発力を見逃しませんでした。以降、以下のような緻密な「お約束のフォーマット」が確立されていきました。
・方正がどれだけ潔白を主張しても、最終的に必ず犯人に仕立て上げられる
・蝶野氏が「ガッデム!」と叫び、方正の頬に重い一撃を叩き込む
・理不尽さに悶絶しながらも、どこか誇らしげな余韻を残す
蝶野正洋氏自身も後年のインタビューで、「方正君の受け身のうまさとリアクションの天才的な間合いがあるからこそ、本気の手加減なしで打ち込める」と語っています。単なる罰ゲームを超えた、二人の阿吽の呼吸によるエンターテインメントの極致と言えます。