事件の凶悪さと社会への衝撃は、後にフィクションや映像表現の領域へも大きな波紋を広げた。2004年に公開された映画『コンクリート』は、辻裕之監督によって制作されたが、実在の痛ましい事件を題材にすることに対する世論の反発は凄まじく、上映中止運動が巻き起こる事態へと発展した。
当時、タレントとして多大な影響力を持っていた飯島愛をはじめとするメディア関係者の間でも、この映画化作品や表現の自由を巡る議論が白熱した。あまりに生々しい惨劇をスクリーンの上に再構築することの意味や、被害者遺族への精神的配慮のあり方を巡り、芸能界や批評家の間でも意見が真っ二つに分かれた。事件の記憶を消費することへの禁忌感と、惨劇を忘却させないための表現という双方の立場が激しく衝突した出来事である。