多くのタレントにとって「グラビアからの脱却」は極めてハードルの高いハードルとなるが、吉岡里帆はその転換を実に見事に、かつ滑らかに遂げた。彼女はグラビアを「捨てるべき過去」として扱わず、自身のキャリアを形作った貴重なステップとしてリスペクトを保ち続けている。
映画やドラマの現場で魅せる肉体的なリアリティや、セリフのないシーンでの表情の雄弁さは、グラビア時代に培った「全身で表現する」経験が生きている。グラビアと演技を対立させるのではなく、地続きの表現空間として捉えたことこそ、彼女が第一線で輝き続ける最大の秘密だろう。