昭和の芸能界において、いしだあゆみさんが放っていたオーラは異色とも言えるほど都会的で洗練されていました。当時のアイドルや女優に多かった純朴で丸みのある可愛らしさとは一線を画し、切れ長の涼しげな目元、スッと通った鼻筋、そしてシャープな輪郭は、まさに「クールビューティー」の先駆けです。
昔の写真を見返すと、余計な装飾を削ぎ落としたシンプルなメイクやヘアスタイルでありながら、際立つ透明感に息を呑みます。その美貌の理由の根底にあるのは、幼少期から本格的に打ち込んでいたフィギュアスケートです。関西のジュニア大会で上位入賞を果たすほどの実力者であり、氷上で鍛え上げられた背筋の伸びた姿勢としなやかな所作が、彼女特有の立ち姿の美しさを決定づけました。
流行に流されない意志の強さを感じさせる眼差しと、どこか憂いを帯びた表情のコントラストは、単なる外見の良さにとどまらず、見る者を惹きつける唯一無二の魅力として昭和のスクリーンを彩りました。