1995年、株式会社スノーピークが世に送り出した「ソリッドステーク」は、キャンプ業界に激震をもたらした。「燕三条の鍛造技術で作れば、岩をも撃ち抜くペグができる」——この発想から生まれた鍛造ペグは、爆発的なヒットを記録。ペグを単なる付属品から、所有欲を満たす一生モノのギアへと引き上げた。
一方、この流れを汲みつつ独自の発想で追撃したのが株式会社山谷産業の自社ブランド「村の鍛冶屋」である。彼らが開発した「エリッゼステーク」は、従来の丸棒ではなく「楕円形状」という斬新な構造を採用した。地中で回転しにくく、抜くときは90度回せば簡単に引き抜けるという機能性は、瞬く間に口コミで拡散。さらに、従来の武骨な黒一色から脱却し、鮮やかなカラー塗装を施したことで女性やファミリー層の心を掴んだ。ソリッドステークという絶対的先駆者が切り拓いた市場で、エリッゼステークは多様性という新たな価値を提示したのだ。