リニューアルが完了した新本館病棟に足を踏み入れると、まず目に跳び込んでくるのは、無機質な病室とは無縁の温もりあるデザインだ。木目を基調としたインテリアと自然光をふんだんに取り入れた設計は、入院患者の心理的ストレスを大幅に軽減する工夫が凝らされている。
一方で、そのバックヤードでは怒涛の技術革新が走っている。院内を静かに走る搬送ロボットが薬剤や検体を自動輸送し、看護師たちが「手作業の雑務」から解放された。その結果生まれた時間はいったいどこへ向けられたのか。答えは明白だ。ベッドサイドで患者の言葉に耳を傾け、体調の変化を目視で細かく観察する——まさに人間しかできない「看護の原点」へとリソースが回されているのだ。