レース編みの世界において、時代を超えて愛され続ける不動の金字塔といえば『パイナップル編みのレースドイリー』だ。果実のパイナップルのような独特の網目模様が扇状に広がるその造形美は、編み手の憧れの的であり続けている。
基本となるかぎ針編みの技術がぎゅっと凝縮されており、長編みと鎖編みが作り出す伸縮性と立体感が最大の魅力だ。美しいパイナップル模様を描くための鉄則は、ネット編み部分の鎖目の引き揃えを均一に保つこと。力加減が強すぎると模様が引きつれ、弱すぎるとだらしない印象になってしまう。
完成後にピンを打って糊付け(ブロッキング)を行うことで、果実の模様が見事に浮き上がる。あの劇的な変化を一度体験すれば、レース編みの沼から抜け出せなくなるはずだ。