コート紙とは、原紙の表面に鉱物性の白色顔料(カオリンや炭酸カルシウムなど)と接着剤を均一にコーティングし、高圧の金属ローラーで滑らかに磨き上げた印刷用紙を指します。印刷業界における「塗工紙」の代表格であり、商業印刷の現場で圧倒的なシェアを誇ります。
写真やイラストが鮮明に映える理由は、インクが紙の繊維の奥深くに沈み込まず、表面の塗工層にとどまるためです。インクの乱反射が抑えられ、輪郭のシャープさと鮮烈な色彩表現が実現します。
コート紙が持つ代表的なメリット・特徴は以下の3点に集約されます。
- 圧倒的な発色性と高光沢:表面が滑らかなため光を均一に反射し、色彩の鮮やかさとコントラストを極限まで引き出します。
- コストパフォーマンスの高さ:流通量が非常に多く、ネット印刷通販でも最安値クラスで大量発注が可能です。
- 表面の平滑性とインク密着度:ベタ塗りのムラが出にくく、細かなグラデーションや高解像度の写真データも忠実に再現します。
一方で、表面がコーティングされているがゆえのデメリットも存在します。強い光の下では反射して文字が読みにくくなる場合があるほか、指紋がつきやすい点、水性インクを弾いてしまう性質には配慮が必要です。