酸性雨や経年劣化による風化は容赦なく石像を削り取る。表情が削げ落とされ、刻まれた銘文が読み取れなくなる危機に直面した地元自治体と大学の研究チームは、2026年初頭から高精度レーザースキャンによるデータ化に乗り出した。
ミリ単位で立体形状を記録するこの技術により、肉眼では判別不能となった江戸初期の奉納年月日や寄進者の名前が鮮明に浮かび上がった。風化する前にデジタル空間で完全保存するだけでなく、VRを活用したオンライン巡礼コンテンツとしての活用も進む。伝統的な景観を傷つけることなく後世に継承する、新たなアプローチが注目を集めている。