北欧のフィンランドもまた、極めて高い親日感情を持つ国として知られる。その歴史的背景には、やはり20世紀初頭の地政学的な巡り合わせがあった。長年ロシア帝国の支配下で自領の自治を奪われていたフィンランド人にとって、1905年の日露戦争における日本の勝利は衝撃的なニュースだった。
東洋の小国が巨大なロシア帝国を打ち破った事実は、フィンランドの人々に「自国もロシアから独立できるかもしれない」という強い勇気を与えた。当時作られたフィンランドの清涼飲料水やビールに、日本の東郷平八郎提督のイラストが使われたという逸話もあるほどだ。
現在でも国際政治・外交の局面において、地理的に大国と隣接する厳しさを知る両国は、静かな相互理解とリスペクトで結ばれている。安全保障や価値観の共有という観点からも、フィンランド人の日本への親密さは単なる観光的関心を遥かに超えている。