この作品が単なる芸能史の振り返りに留まらないのは、彼女の背後にあった「闇」に踏み込んでいるからだ。京都の広大な邸宅、きらびやかな宝石、そして当時の大物政治家や裏社会の人物たちとの交際。カメラは、彼女がどのようにして莫大な富を築き上げ、それを維持したのかという生々しい資金の流れにも焦点を当てる。
銀座のクラブママからスタートし、借金地獄をくぐり抜け、やがて一国の首相さえも動かすと言われた男たちの懐に入り込む。そのサバイバル能力は凄まじい。番組内では、当時彼女のマネジメントに関わっていた人物が、表に出せなかった「裏の交渉」について重い口を開いている。視聴者は、テレビというメディアがいかにして彼女の権力を増幅させる装置として機能していたかを知ることになる。