オストメイトとなる原因は悪性腫瘍(がん)だけではありません。若年層にも好発する厚生労働省指定の特定疾患(難病)、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患(IBD)の悪化によって大腸全摘を余儀なくされるケースも多々存在します。
激しい腹痛や1日に十数回にも及ぶ下痢・血便に長年苦しめられてきた患者にとって、大腸全摘とストーマ造設は「病魔に屈した結果」ではなく、「激痛と絶え間ない便意の恐怖から解放され、日常生活を取り戻すための積極的治療」としての側面を持ちます。
実際に、難病を公表しながらエンターテインメント業界で活躍するアーティストやクリエイターの中には、ストーマ造設によって体調を安定させ、海外公演や長時間の舞台出演をこなせるようになった事例も少なくありません。病名や装具の存在を隠すことなく発信する表現者たちの姿は、「難病とともに生きる」新しいロールモデルを提示しています。