しっとりした肉質と対比をなす、軽快でサクサクとした衣を作るためには、小麦粉の「グルテン形成」をいかに抑えるかが最大のポイントです。グルテンは水分と小麦粉が混ざり、練られることで網目状に発達し、重くベタついた衣の原因になります。
天ぷら専門店の技術を家庭向けに落とし込んだ、失敗のないささみ天ぷら サクサク衣の黄金比は以下の通りです。
- 冷水(または冷炭酸水):100ml
- 薄力粉:60g
- 片栗粉(またはコーンスターチ):20g
- マヨネーズ(隠し味):大さじ1/2
粉類の一部を片栗粉に置き換えることで、水分が素早く蒸発し、カリッとしたクリスピーな食感が持続します。また、衣を作る直前に粉と水を合わせ、「箸で叩くようにさっくりとダマが残る程度に混ぜる」のが鉄則です。氷水を使うことで油に入れたときの温度差が広がり、衣の水分が一気に蒸発して花が咲いたように軽い仕上がりになります。
揚げる工程におけるささみの天ぷら 揚げ時間と温度の最適解は、「175℃〜180℃で片面約1分30秒、裏返して約1分」、合計2分30秒前後です。肉の厚みに応じて多少前後しますが、衣が固まり、油の泡が細かくなってパチパチという高い音に変わったら引き上げのサインです。引き上げた後は網の上で2分ほど休ませ、余熱で中心まで熱を通すことで、肉汁を閉じ込めた極上の柔らかさに到達します。