有馬温泉の代名詞といえば、異なる特徴を持つ2つの名湯「金泉(きんせん)」と「銀泉(ぎんせん)」です。初めて訪れる方が最も迷うのがこの2つの泉質の違いと入浴スタイルですが、それぞれ全く異なる個性を備えています。
金泉は、鉄分と塩分を極めて豊富に含む含鉄ナトリウム塩化物強塩高温泉です。湧出時は無色透明ですが、空気に触れることで鉄分が酸化し、独特の赤褐色(黄金色)に変化します。海水よりも塩分濃度が高く、肌に付着した塩分が汗の蒸発を防ぐため、驚異的な保温・保湿効果を発揮します。冷え性や腰痛、関節痛に悩む方に最適で、入浴後も長時間ポカポカとした温もりが持続するのが特徴です。
一方の銀泉は、炭酸を含んだ炭酸水素塩泉やラドンを含む放射能泉を指します。無色透明でさらりとした湯ざわりが心地よく、炭酸ガスの効果で毛細血管を拡張させて血流を促進します。肌の新陳代謝を高め、ツルツルとした洗い上がりを実感できるため「美肌の湯」として女性を中心に根強い支持を集めています。
手軽に公共浴場を巡るなら、金の湯(入浴料:大人650円)と銀の湯(入浴料:大人550円)が定番です。2館共通券(850円)を購入すれば割安で両方の湯を楽しめます。湯巡りのセオリーとしては、まず刺激の穏やかな銀泉で肌を整え、その後に濃厚な金泉でコーティングするように温まる順番が推奨されます。