このロングセラー菓子を世に送り出したのは、岡山県に本社を置くカバヤ食品株式会社である。戦後の混乱期、甘いものが極端に不足していた時代に「子どもたちに夢と笑顔を届けたい」という想いから創業された。創業者である野津貞太氏の情熱と先見の明は、その後の商品開発の遺伝子として今も受け継がれている。
同社が手掛けた数々の昭和レトロ菓子の中でも、一本ずつ丁寧に包まれたスティック型菓子は独特のポジションを確立した。アルミ包装という洗練されたスタイルは当時としてはきわめて革新的であり、個包装を開けるときの「カサッ」という音すらも、食べる高揚感を高める演出として機能していた。