ライブ放送でのアクシデントは、時に強烈な印象としてお茶の間に残る。『ミュージックステーション』のような毎週の生放送番組や、年末の風物詩である『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)のステージは、ごまかしの利かない真剣勝負の場だ。マイクの音量バランス調整ミスやイヤモニ(イン・イヤー・モニター)のトラブルによって、ベテラン歌手でさえ音程を見失う瞬間が過去に何度も放送されてきた。
バラエティ番組等で自らの歌唱力をネタにして親しみやすさを獲得してきた中居正広や、関西出身グループのバラエティ担当として個性を発揮してきた村上信五のように、完璧な歌唱力ではなくキャラクター性や親近感で愛されるスタイルも確立されている。一方で、シリアスな楽曲で声が裏返ったり、サビの高音が出なかったりした瞬間はSNSで即座に拡散され、ランキングの上位に名が挙がる直接的な要因となってきた。