多摩ニュータウン事業の本格開始から半世紀以上が経過した。多くの郊外住宅地が高齢化や設備の老朽化という課題に直面する中、堀之内地区はまったく異なる発展の軌跡を描いている。2026年代半ばから加速した既存団地の先進的再生事業により、高度な断熱性やスマートホーム機能を備えた最新の賃貸・分譲マンションが次々と誕生。築年数の経った物件もスタイリッシュなリノベーションによってモダンな住空間へと生まれ変わり、若い世代の流入を力強く後押ししている。
行政と民間がタッグを組んだ地域課題への取り組みも実を結びつつある。単なる住宅供給にとどまらず、シェアオフィスや子育て支援施設を併設した複合型コミュニティ拠点の整備が進み、職住近接の暮らしが現実のものとなった。「都心へ通勤するだけの街」から「街の中で生活も仕事も完結できる自立型都市」へのシフト。堀之内が今見せているのは、日本における郊外都市再生の成功モデルそのものと言える。