放射線科のモニター室。無数の高精細ディスプレイが並ぶ暗がりの中で、医師たちが息をのんで画面を見つめている。そこに映し出されているのは、AIがリアルタイムで解析した微細なCT画像だ。以前なら見落とされかねなかった極小の病変部が、鮮やかなカラーハイライトで浮き彫りになる。
ここ数年で一気に実用化が進んだ画像診断支援AIは、ベテラン医師の「長年の勘」をデジタル技術で補強する強力な相棒となった。画像判定にかかる時間は従来の3分の1以下に短縮され、確定診断までのスピードが劇的に向上。一刻を争う重症患者の初期対応において、この「数分の差」が生死を分ける局面も少なくない。