都内の温浴施設で「源泉掛け流し」を歌う場所は決して多くない。ここで堪能できる温泉は、塩分濃度が高く、うっすらと鶯色(うぐいすいろ)に濁ったナトリウム—塩化物強塩温泉だ。体に付着した塩分が汗の発散を防ぐため、湯上がり後もポカポカとした温かさが持続する「熱の湯」として親しまれている。
露天エリアの一角に設けられた「源泉風呂」は、贅沢にも加水・加熱を行わず、地下から湧き出たままの湯をそのまま注ぎ込んでいる。ほのかな硫黄と潮の香りが漂うお湯に身を沈めれば、じんわりと身体の芯から疲労がけていくのを感じるはずだ。