福島県郡山市出身の芦名星さん(本名:五十嵐彩)は、高校進学と同時に上京し、2002年にファッションモデルとして芸能界へ足を踏み入れました。長身でスレンダーなスタイルと東洋的なミステリアスな美貌を武器に、瞬く間に女優としての頭角を現します。
彼女の出世作となったのが、2005年放送のテレビ朝日系特撮ドラマ『仮面ライダー響鬼』です。敵組織の幹部である謎の美女「姫」役を演じ、台詞が極めて少ない役どころでありながら、その妖艶かつ冷徹な佇まいで特撮ファンの間で絶大な支持を獲得しました。
そして2007年(日本公開2008年)、彼女の名を世界へ知らしめたのが日米伊英加の合作映画『Silk(シルク)』です。数百人規模で行われた国際オーディションを勝ち抜き、巨匠フランソワ・ジラール監督に見出されて日本人ヒロイン役に大抜擢されました。劇中でマイケル・ピット演じる主人公を虜にする神秘的な少女を演じ、台詞を排した「目力と身体表現」だけで観客を圧倒。トロント国際映画祭のレッドカーペットを堂々と歩く姿は、日本発の国際派女優誕生として大きく報じられました。
2008年および2010年には、TBS系大ヒットサスペンスドラマ『ブラッディ・マンデイ』に出演。三浦春馬さん演じる天才ハッカーを警護・支援する対テロ組織「THIRD-i(サードアイ)」の捜査官・南海かおる役を熱演しました。激しいガンアクションや過酷な心理戦をリアルに演じ切り、作品に重厚なリアリティを付与しました。
後年の芦名さんのキャリアを決定づけたのが、国民的ドラマ『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)です。season15の最終話(2017年)で「週刊フォトス」の記者・風間楓子役として初登場。以降、season19の初回スペシャルに至るまでレギュラーとして出演し続けました。警察内部の不祥事に鋭く切り込むタフで飄々としたジャーナリスト像を見事に体現し、水谷豊さん演じる杉下右京とも対等に渡り合う重要キャラクターとしてファンに深く愛されました。