シズクが操る念能力は、具現化系に属する「不思議で便利な大掃除(デメちゃん)」です。牙が生えた奇怪な掃除機を具現化し、シズクが命じたものを驚異的な吸引力で吸い尽くします。
デメちゃんの能力には、明確かつ強力な「制約と誓約」が課されています。
- 吸い込めるもの:シズク自身が「生き物ではない」と認識しているあらゆる物質。どれだけ巨大・大量であっても無限に吸引可能。
- 吸い込めないもの:シズクが「生きている」と認識している生物、および「念能力によって具現化されたもの」。
- 特殊機能:最後に吸い込んだ1種類のものに限り、口から吐き出して再利用できる。
この能力の真骨頂が発揮されたのが、キメラアント編におけるパイク戦の名シーンです。キメラアントの巣となった流星街の地下で、蜘蛛型の兵隊長パイクと対峙したシズクは、強固な粘着糸を浴びて服を破かれながらも一切の動揺を見せませんでした。デメちゃんの先端打撃でパイクの肉体に複数の傷をつけ、そこから「パイクの血液」のみを指定して体外へすべて吸い尽くすという、極めて合理的かつ凄惨な戦術で完全勝利を収めました。
また、メディア展開におけるシズクのキャラクター造形を語る上で欠かせないのがキャスト陣の熱演です。アニメ第1作(1999年版)では豊口めぐみ氏がどこか退廃的でクールな少女像を好演し、第2作(2011年版)では荒川美穂氏が浮世離れしたウィスパーボイスで独特の天然さを際立たせました。冷酷な暗殺行為と無垢な声色のコントラストが、シズクという存在の異質さを決定づけています。