世間では「売れるためにあえて太ってピエロになった」という美談や、逆に「ただ自己管理ができなかっただけ」という極端な見方がなされがちです。しかし、舞台裏のドキュメントや関係者の証言を丹念に紐解くと、事実はそのどちらか一方ではなく、「芸人としての生存本能と天性の食欲が奇跡的に合流した結果」であることが見えてきます。
相方の設楽統さんは、日村さんのビジュアル変化について「太っていくにつれて、日村さんの持っている面白さや愛らしさが何倍にも増していった」と述懐しています。二枚目風のルックスのままでは出せなかった「圧倒的な哀愁と滑稽さ」が、肉体の肥大化とマッシュルームヘアの導入によって完全に開花したのです。
外見の美しさに固執することなく、周囲からのイジりや笑いを全肯定して受け入れる日村さんの柔軟性こそが、単なる「太った元イケメン」にとどまらず、トップタレントへと駆け上がる決定打となりました。