「パックを入れたままにしておけば、しっかり味が出て長持ちする」という思い込みは、今すぐ改める必要があります。麦茶パックの入れっぱなしが危険視される最大の要因は、麦茶の原料である大麦の栄養成分にあります。
大麦にはデンプン質やタンパク質、アミノ酸が豊富に含まれています。これらは人間にとって嬉しい栄養素であると同時に、細菌にとっても格好の「エサ」になります。さらに緑茶や紅茶と異なり、麦茶には静菌・殺菌作用を持つカテキンが一切含まれていません。抽出が終わった後の麦茶パックは、水分と栄養を含んだ巨大な培養基のような状態になり、そこを起点として雑菌が爆発的に繁殖する足場になってしまいます。
衛生面のリスクだけでなく、味の面でもデメリットしかありません。長時間浸けすぎると、大麦の皮に含まれる不要なタンニンやえぐみ成分、渋みが過剰に溶け出します。底に沈殿する濁り(澱)が増え、麦茶本来の透き通った甘みと香ばしさが損なわれてしまうのです。