共通テストや国公立・早慶・MARCHなどの入試問題では、基本公式そのものではなく「3乗の対称式」や「3変数の3乗公式」を用いた応用問題が頻繁に出題されます。
1. 3乗の基本対称式変形
$a+b$(和)と $ab$(積)の値が与えられたとき、$a^3+b^3$ の値を求める変形は最頻出パターンです。
$(a+b)^3 = a^3 + 3ab(a+b) + b^3$ より、両辺を移項すると以下の重要変形が得られます。
$$a^3 + b^3 = (a+b)^3 - 3ab(a+b)$$
因数分解の形 $(a+b)(a^2-ab+b^2)$ に代入するよりも、和と積の形だけで直接計算できるため、計算ミスを劇的に減らすことができます。
2. 最難関大・数II頻出の発展公式「$a^3+b^3+c^3-3abc$」
3つの文字を含む3乗公式は、難関大入試における整数問題や恒等式の証明で強力な武器になります。
$$a^3+b^3+c^3-3abc = (a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)$$
さらに右側のカッコは次のように平方完成の形に変形できることが有名です。
$$a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca = \frac{1}{2}\{(a-b)^2 + (b-c)^2 + (c-a)^2\}$$
この変形から、「$a, b, c$ が実数で $a^3+b^3+c^3-3abc = 0$ かつ $a+b+c \neq 0$ ならば $a=b=c$ である」という難関大典型の証明問題へと発展します。