これほどまでに質の高い学術コレクションと洗練された展示空間を誇りながら、驚くべきことに常設展の入場料は「無料」である。日本郵政と東京大学という産学連携の取り組みにより、一般市民やビジネスパーソン、世界中から訪れる観光客に対して開かれた「知の拠点」として機能し続けている。
ランチタイムの合間にふらりと立ち寄って静けさを味わうビジネスパーソンもいれば、週末にじっくり時間をかけて標本スケッチに没頭するクリエイターの姿も見受けられる。誰もが自由に本物の知性にアクセスできるこの環境は、成熟した文化都市・東京の懐の深さを象徴していると言えるだろう。