永作博美さんの原点を語る上で欠かせないのが、伝説のアイドルグループ「ribbon(リボン)」での活動です。1989年、フジテレビの『パラダイスGoGo!!』内の「乙女塾」から誕生したribbonは、高い歌唱力とコミカルなトークで絶大な人気を博しました。当時からセンターとして抜群の存在感を放っていた永作さんは、多くのファンを魅了しました。
1990年代半ばにグループ活動を休止した後は、舞台やテレビドラマへと主戦場を移します。『週末婚』や『Pure Soul〜君が僕を忘れても〜』『曲がり角の彼女』など、同世代女性のリアルな葛藤を描いた作品で次々と主演・ヒロインを務め、実力派女優としての地位を不動のものにしました。
そして2011年公開の映画『八日目の蝉』では、他人の子を育てる逃亡犯という難役を見事に演じ切り、国内外で絶賛を浴びました。アイドル時代のキュートな魅力から、人間の業や母性の深淵を表現できる大人の表現者へ。この豊かなキャリアの変遷が、彼女の表情に唯一無二の奥行きを与えています。