人手不足や原材料高騰など、近年の飲食業界を取り巻く環境は決して平坦ではない。自動化やセルフサービス化を進める大手チェーンが増えるなか、コンパルは一杯ずつ丁寧にドリップし、サンドイッチを手作業で切り分けるクラフトマンシップを頑なに貫いている。
名古屋観光コンベンション協会もまた、同店をはじめとする老舗喫茶店を単なる飲食店ではなく「街の生きた文化財」として国内外へ強力に発信している。産業都市・名古屋の活力は、こうした喫茶店の片隅で交わされる商談や憩いのひとときによって支えられてきた。時代が移り変わっても、人と人が対面し、深い珈琲を味わう場所としての価値は些かも揺らいでいない。