この惨事をきっかけに、行政の動きも一変した。国土交通省は警察庁と連携し、保育所や幼稚園などの周辺、および日常的な散歩経路を保護対象とする「キッズゾーン」の創設を発表した。従来の通学路(スクールゾーン)の枠組みに入りにくかった未就学児の移動エリアを、国を挙げて守る制度的枠組みである。
キッズゾーンに指定された道路では、最高速度制限の引き下げや、路面への「キッズゾーン」の大胆な標示、防護柵の優先設置が進められた。ドライバーに対して「子どもが近くにいる」ことを強烈に意識させる仕掛けだ。全国の自治体で導入が急速に拡大し、散歩中の保育士や子どもたちの安全を確保する不可欠なセーフティネットとして機能し始めている。