揺れとの闘いは、陸上の交通インフラでも繰り広げられている。時速300キロ以上で走行する新幹線にとって、地震によるレール自体の変形や突風による車体の振幅は、脱線事故に直結する絶対的な禁忌だ。
最新の営業車両には、車体と台車の間に電子制御式の油圧および電気式アクチュエータを配置した「全アクティブサスペンション」が標準装備されている。
走行中、線路から伝わる複雑な左右の振動をセンサが常時監視。すばやく車体を水平に保つ力を与え続けることで、乗客に揺れを感じさせないほどの平滑な乗り心地を実現している。さらに緊急地震速報(P波検知)と連動し、S波(主要動)が到達する前のわずかな数秒間で車体姿勢を自動補正し、ブレーキ制動時の転覆リスクを極限まで低減させるアルゴリズムが組み込まれた。