事件発覚以降、清原和博を待ち受けていたのは世間からの激しい批判だけではなかった。真に苛烈だったのは、薬物依存症という病そのものとの日々の格闘だ。「完全に治ることはない」とされるこの病に対し、彼は専門医の指導のもと、プログラムに基づくカウンセリングと定期的な通院を絶やさずに続けている。
関係者によれば、リハビリの初期段階では重度の鬱症状や強い不安感に襲われ、ベッドから起き上がることすら困難な日が何日も続いたという。フラッシュバックや強い欲求が襲いかかるたび、彼は自らの手でノートに心情を書き綴り、運動で体を極限まで追い込むことで気を紛らわせた。ウエイトトレーニングは単なる肉体改造ではなく、自己の精神を繋ぎ止めるための命綱でもあったのだ。
毎朝のウォーキングと規則正しい生活リズムの維持、そして定期的なグループミーティングへの参加。華やかなプロ野球界でスポットライトを浴び続けた男が、愚直なまでに泥臭いルーティンを毎日繰り返している。その淡々とした積み重ねこそが、彼が再び足元を踏み固めるための唯一の道だった。