香川県高松市のウォーターフロントに位置するこの場所は、もともと2000年代初頭まで放置されていた老朽倉庫群だった。そのポテンシャルにいち早く着目し、廃墟同然の施設を魅力的な空間へと生まれ変わらせたのが、建築家でありプロデューサーの井上秀美だ。
鉄筋や木の柱、年季の入ったトタン屋根をあえてそのまま残す手法は、日本における倉庫リノベーション複合施設の先駆けとなった。古いものを壊して新しいものを建てるスクラップ&ビルドの時代に反旗を翻し、歴史の記憶を未来へ紡ぐアプローチは、全国の都市再生のモデルケースとして語り継がれている。