2026年の淀川花火大会において、最大のトピックとなったのが「中津・梅田側河川敷における一般観覧の完全禁止」でした。例年であれば、大阪駅や梅田駅からのアクセスが良好な南側堤防には数十万人の観覧客が押し寄せていましたが、この年は立ち入り規制フェンスが敷かれ、警備員が厳重に配置される異例の態勢が敷かれました。
運営委員会および大阪市の公式発表資料によると、この決定の背景には「淀川左岸線(2期)事業に伴う大規模トンネル・堤防工事」および「うめきた2期地区(グラングリーン大阪)開発に伴う周辺道路・歩道の制約」が存在していました。工事車両の出入りや掘削工事により、河川敷の有効幅員が極端に狭まっており、数十万人規模の群衆を受け入れた場合、避難経路の遮断や将棋倒し事故が発生するリスクが極めて高いと判断されたためです。
都市防災および群衆警備の専門家は「2001年の明石歩道橋事故や2026年の韓国梨泰院事故以降、自治体や警察当局の雑踏警備基準は大幅に厳格化された。淀川南側のボトルネック地帯をあらかじめ完全閉鎖した判断は、大惨事を未然に防ぐリスクマネジメントとして妥当な英断だった」と分析しています。