増田俊樹に関して、ネット上やライト層の間で時折見られる「誤解」についても触れておく必要があります。
第一の誤解は、「端正なルックスを活かした美男子・イケメンキャラ専門の声優」という見方です。確かに代表作には美麗なビジュアルのキャラクターが数多く並びますが、彼の本領はむしろ『ハイキュー!!』の縁下力のような「目立たないポジションで苦悩する等身大の人間」や、狂気を孕んだトリックスター的な役柄において凄まじい切れ味を発揮します。泥臭く、人間臭い感情の揺らぎを表現できる点こそが、業界内でバイプレイヤーとしても重宝される理由です。
第二の誤解は、「2.5次元出身だから声優としての技術は後付け」という偏見です。声優業界において舞台出身者がマイクワークの壁にぶつかるケースは少なくありませんが、増田俊樹はキャリア初期から徹底して声優としての肉体改造を行い、マイクとの距離感や口唇音のコントロールなど、純粋な音響技術を極限まで高めてきました。その妥協なき姿勢は、現場のベテラン声優や演出家からも高く評価されています。